Amazonの領収書と電子帳簿保存法 — ダウンロードは必要か、ファイル名はどう付けるか
事務用品や機材をAmazonで買う個人事業主・小さな会社は多いはずです。Amazonの領収書は紙で届かず、Web上で表示・ダウンロードするものなので、電子帳簿保存法では電子取引に当たります。この記事では、国税庁の一問一答をもとに「どこまでやれば足りるか」と「実務でいちばん楽な保存方法」を整理します。
結論:PDFで落として「日付_Amazon_金額」で保存する
20260918_Amazon_12760.pdf (注文日・取引先・注文合計)
- 日付は注文日(Amazonの領収書に記載される日付)
- 取引先は
Amazonに統一。「アマゾンジャパン合同会社」と書いてもよいが、混ぜない - 金額は1回の注文の合計(送料込み、領収書に書いてある額)。商品ごとに分けない
これを月末に1回まとめてやるのが、手間と安全性のバランスが一番よい方法です。
必ずダウンロードしないといけないのか
国税庁の電子帳簿保存法一問一答(電子取引関係、令和7年6月)の問45は、ECサイトで購入し、購入者の管理ページから領収書データをダウンロードできる場合について、そのECサイト上で領収書データを随時確認できる状態なら、必ずしもダウンロードして保存しなくても差し支えないとしています。ただし条件があります。
- ECサイト側が、購入者が満たすべき真実性・検索の要件を満たしていること
- 保存期間が終わるまでずっとサイト上で確認できること。途中で見られなくなる場合は、その前にダウンロードして保存する必要がある
それでも、次の理由でダウンロードしておくことをおすすめします。
- 保存期間は7年(欠損金の繰越がある法人は10年)。Amazon 側の表示がその期間ずっと同じ形で残る保証はない
- アカウントを整理・変更したときに、過去の注文が見られなくなることがある
- 税理士に渡すとき、他の請求書と同じフォルダ・同じ命名で揃っている方が早い
- 売上5,000万円超の事業者は、日付・金額・取引先で検索できる状態も必要。Amazonの注文履歴だけでは他の取引先と横断して探せない
ダウンロードの手順(パソコン)
- Amazon にログインし、「注文履歴」を開く
- 対象の注文にある「領収書等」または「請求書」を選ぶ
- 「領収書/購入明細書」(表示名は時期により変わります)を開く
- ブラウザの印刷機能で、送信先を「PDFに保存」にして保存する
Amazon の画面表記は時期によって変わります。見当たらないときは Amazon のヘルプで「領収書」を検索してください。スマートフォンのアプリからは発行できず、ブラウザ版からの操作が必要とされています。
月に何件もある場合は、いったん全部を1つのフォルダに落としてから、電帳法リネームにまとめてドロップすると、注文日・金額を読み取って 日付_Amazon_金額.pdf に一括で付け替えられます(取引先の表記は「Amazon」に統一する設定も可能です)。
注意が必要なケース
| ケース | どうするか |
|---|---|
| マーケットプレイス(出品者)から買った | インボイス(適格請求書)の発行者は出品者です。領収書に出品者名と登録番号が載るので、取引先を出品者名にするか、「Amazon_出品者名」のように両方入れる |
| 代引き・コンビニ払い | Amazon の領収書が出ない場合があり、配送業者・コンビニの受領書が証憑になる(紙なら紙の保存、スキャンするならスキャナ保存の扱い) |
| 1回の注文が複数回に分けて発送された | 発送ごとに領収書が分かれることがある。ファイル名の末尾に _2 を付けて区別する |
| 返品・一部キャンセルがあった | 差し替えではなく、返品の記録(返金の明細)も別ファイルとして保存する。元の領収書は消さない |
| Amazonビジネスを使っている | 請求書の一括ダウンロードや購買分析の機能がある。件数が多い会社は検討の価値あり |
忘れがちなもう1つの要件
ファイル名を整える(検索できるようにする)のと別に、「改ざんしていないこと」を示す事務処理規程も必要です。国税庁のひな形に名前と日付を入れるだけで作れるので、事務処理規程ジェネレーターで30秒で済ませておきましょう。
ファイル名の付け替えは、手作業でなくても済みます
「電帳法リネーム」は、請求書・領収書のPDFを置くだけで 取引年月日・取引先・金額 を読み取り、20260921_㈱霞商店_110000.pdf の形に一括で付け替えます。処理はブラウザの中だけで行い、ファイルはどこにも送信されません。累計30件までは無料です。